効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

4月18日のブログにコメントをいただいて

4月18日の離島へマイクログリッド導入、で書いたものに『なんとなく屋久島をイメージいたしました。水力発電による電化の歴史も面白い島ですが、昨今は海底送電や火力発電も行なわれていたかと記憶しております。ゼロエミッションがはやった頃にも試験場になっておりましたが、マイクログリッドの試験場にもなったとしたら、面白そうですね。』というコメントをいただいた。確かに屋久島がすぐ頭に浮かんでくる。屋久島についてインターネットで調べてみたら、ここは電力事業としても特異な場所となっていることが分かった。屋久島は月に35日雨が降ると言われるほど雨量が多く、流量の多い河川がある。それを利用して3つの水力発電所があるが、ここからの電力を利用して炭化ケイ素製品を作る屋久島電工が電力を卸売りしている。販売先は3つの協同組合と九州電力だ。本来九州電力の供給範囲に入っているのだが、全島への供給責任はない形になっているようで。九電の供給戸数も少ない。
ここに住んでいる方のブログを読む機会があった。その日記の中に、いま停電しましたという記述があり、停電はよくあるようだ。そのため無停電電源をパソコン用に取り付けておられるが、電圧変動も大きいようで電気器具が故障しやすいと書いておられる。どの程度の変動か分からないが、屋久島はまだ本島と送電線でつながってはいないようなので、電力の品質は良くないだろう。屋久島電工では水力発電の他に、ピーク対応としてエンジンを使った発電機を準備しているが、稼働日数は少ないそうだ。屋久島は電力需要が年々増大しているとのことで、いずれ現在の水力発電能力では不足することになるという。それを考えれば、マイクログリッドの実証試験の対象として適切だろう。しかし、ここに太陽電池風力発電を設置するのが妥当かどうかはまた別の視点もあるだろう。以前にゼロエミッションの実験場として、ゴミの排出を管理したり燃料電池自動車を走らせたりしたことがある。それに続いてマイクログリッドを考えるとすれば、大型蓄電池を使った系統制御が適しているかもしれない。