効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

日本の再生可能エネルギー比率

報道によると、政府は9日、最終エネルギー消費に占める再生可能エネルギー比率を2020年に20%に引き上げる方針を固めた。現行の10%程度から倍増を目指している。太陽光発電バイオ燃料などのほか、ヒートポンプも再生可能エネルギーに位置付ける。政府は太陽光発電の導入量も20年頃に20倍程度に引き上げる計画を掲げており、再生可能エネルギー比率を大幅に高めて低炭素社会を実現する。欧州連合(EU)と同水準の目標を掲げることで、ポスト京都議定書交渉を有利に進める狙いもある。追加経済対策により、大幅な引き上げを狙う、とある。
この目標倍増はかなり政治的な思惑によってできたもので、その実現可能性の検証があってできたものではないことは確かだ。太陽光発電バイオ燃料などの他、ヒートポンプも再生可能エネルギーに位置づけるというのは、あきれかえってものも言えない。ここでの記述には風力発電が外されているのは明らかに電力業界の要望を反映したものであるし、ここでいうヒートポンプとはヒートポンプ給湯器、エコキュートを指しているとすれば、電力業界におもねったと断言できる。ヒートポンプには電気の冷暖房機もほとんどが該当するから、これも再生可能エネルギーに入れるとすれば、夏のピークを生み出している元凶を再生可能エネルギーの範疇に入れることとなる。もしこれが再生可能エネルギーに入るのなら、同じような一次エネルギー消費効率である家庭用コージェネレーションであるエコウイル(ガスエンジン)やエネファーム燃料電池)も入れなくては片手落ちだろう。風力発電は当然再生可能エネルギーであるのに記事に入っていないのは、風力を促進したくないということだろう。EUはヒートポンプを再生可能エネルギーに組み込もうとしているのは、おそらく電熱を使った給湯器や暖房機器を取り替えさせるための補助を適用するためのみなし施策ではないか。再生可能エネルギーとしての積算には入らないはずだ。