効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

LED照明

最近新聞報道で毎日のごとくLED照明が記事になっている。環境対応としての優れものだと目されているからだろう。しかし、LEDが一般照明として広く使われるようになるにはまだまだかもしれない。4月6日の日経新聞に、山口大学の田口教授らが自然光に近い光を放つ白色発光ダイオード・ランプを開発したと出ている。ということはいままで自然光に近い光が出せていなかったということだ。これは白熱電球と同等の明るさを従来比5分の一の電力消費で得られ、室内照明用としては最高性能だという。共同研究をしているコイズミ照明大阪市)が一年以内に製品化を目指すとしている。
このLEDは新しい原理を採用しているそうだ。光源には青色のLED素子の代わりに紫色の素子を使っている。素子を縦横役2−3センチメートルの基板上に121個並べ、その上に赤、緑、青の三層構造の蛍光体層を塗ってランプにしている。いま市場に出ている照明用LEDランプは青色光源と黄色の蛍光体を組み合わせていて、紫色のLED素子を使うのはこれが初めてだという。ただ、色は自然な白色になったとはいえ、基本的に点光源であるLEDの特性を隠すことはできたのだろうか。写真を見る限りでは、まだ点照明であることがはっきりしている。
同じ日の日経に、LED照明事業で東芝がドイツの大手照明器具メーカーであるBJBと提携したという記事も出ている。現在メーカーごとにばらばらなソケット(口金)の規格の国際標準化を目指すのが眼目のようだ。BJBはソケットでは世界首位だそうだ。世界の照明市場はオランダのフィリップス、ドイツのオスラム、米国のGEが三強とされ、東芝は世界展開が遅れているとこの記事は報じている。既存のソケットにあうようなものも市販され始めたが、LED照明の特質を生かすためには、新しい形状のソケットが開発されなければならないことは確かだ。ソケットの開発で東芝はリードできるだろうか。