効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

地熱発電に再度のコメント

『 地熱発電はバイナリーサイクルに限定されています。
 開発が進まなくなっているのに「すでに実用化されており推進する必要はない」というのは変な話であり、不適切な定義だと言うべきでしょう。』というコメントがDaiさんから入りました。
全くその通りだと思う。もともと新エネルギーという単語は、自然エネルギーとか再生可能エネルギーという一般名詞ではなく、日本政府が、あるいは日本の中央官僚が恣意的に創り出したもので、世界に通用するものではない。海外でニューエネルギーというとそれは何だと質問されるのが落ちだ。新エネルギーとは、石油代替となるエネルギー技術で、実用化に少し投資が必要なものについて補助金を支給するものであって、言い換えればエネルギー技術で政府の補助を与えるものということだ。だから少し前までは天然ガス自動車に、ほぼ既存技術でありながら普及を促進するために補助金を出す対象にするために新エネルギーという定義を与えていた。これば見直しが変えられて今では新エネルギーとは言わなくなっている。
本来ならば、再生可能エネルギーは促進する必要があるから、市場で競争できるようにするために補助をするが、すでに技術開発の段階を終わっているものには補助金を出さないというような制度にするべきだろう。新エネルギーの場合、まず新エネルギーは何かという定義を作らなくてはならず、政府官僚が補助金を出すべきだと思えば、無理矢理にでも新エネルギーの範疇に入れてしまおうとする。地熱発電プラントの場合、バイナリー発電以外の地熱発電は成熟した技術かといえば、熱源の開発などにはまだまだ技術開発がなされなくてはならない領域が多く残っている。ただ全部を対象にすると国立公園とのからみや温泉業界からの反対が目に見えているために、除外したのだろう。日本は世界でも地熱資源は極めて多い。これをうまく利用すれば地球温暖化対応として有効な方策となるのだから、国立公園地域でも設置でき、温泉業界にも納得できる掘削技術などを開発すべきだろう。その意味で、再生可能エネルギーである地熱発電は原則として補助金の対象にするという規定にするほうが分かりやすいし、納得性もあるだろう。