効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

千秋楽で思ったこと

今日は大相撲の千秋楽。白鳳が優勝したが、安馬との優勝決定戦は見ていても力が入った。そのテレビ画面に映る観客の人たちが着ている服装を見ていて、上着を着けている人が殆どであることに気がついた。熱気に溢れた土俵だったから、熱気も大きくて観客は暑くなって上着を脱いでいるだろうと思ったのだが、意外だった。
いままでそんなことにほとんど関心がなかったのだが、福岡の会場の空調がほぼ冬に入っているから暖房モードになっているとはいえ、これだけの人数を呑み込む大きな会場の場合、季節の変わり目での温度調節は難しいだろうと思う。この会場の場合、天井が高いから、暖かくなった空気は上に上がり、天井のどこかから換気として抜けていく。その代わりに入ってくる空気の調節をうまく行わないと、外の冷たい空気が直接入ることになって、一番低いところにある土俵周辺に吹き込むことになってしまうかもしれない。空調担当の人が苦労しているのではないかと思う。力士にとっては土俵が暑いよりも寒い方が良いだろうし、観客が寒く感じるようだと苦情も出るはずだ。これを自動的に制御するのはかなり難しいだろう。
これから百貨店を初めとしてクリスマスセールに入る。通常であれば暖房を行うシーズンだが、各フロアーのお客の入り方によっては人の体温だけで暑くなってしまう。人一人が約1kW の発熱をしているのだから。この季節になると下着を重ねている人も多いから、冷房装置を稼働させることも時には必要になってくる。あるフロアーは暖房し、限られたフロアーは冷房するということになって、機械室の人は気が休まらないだろう。各フロアーには温度センサーがついているとはいえ、それだけに頼っていると温度の上げ下げが振動状態になって、うまく制御できなくなる恐れもある。その時に必要なのは、フロアー責任者の客の動きを見た判断の機敏さだろう。もっと客が入りそうだと予測すれば、その情報を機械室に伝えて、まだ温度センサーは低い温度を示していても、冷房モードへ早めに切り替えさせるのだ。そうしないと一番冷風が必要な時にまだ暖房している状態が続く可能性がある。人の波が去った後に冷房が効いてくると今度は寒くなってしまう。
制御技術が発達しても、最後の決め手が人間の感覚である分野はいくつもあるに違いない。