効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

英国の地球温暖化対応

急に寒くなったために、身体の方がついて行かないようだ。部屋の中の温度が15度だったので我慢できるかと思ったが、足先が冷たくなったのでヒーターを短時間だが入れざるを得なかった。水温も下がってきているので、順調に稼働している燃料電池の排熱回収も良くなって、総合効率は上がるだろうと思う。
英国で温暖化対応のための法案が下院を通ったようだ。その法案は英国が2050年までに1990年レベルの80%をカットするのを義務づけるようになっている。続いて貴族院で審議され、政府としては11月末までに成立することを期待しているとのこと。審議の過程で新しく加わった内容は、国際航空機と船舶からのCO2排出を考慮に入れなくてはならないということだ。2012年までにその具体策が示されなければ、政府はその理由を説明しなくてはならないことになっている。政府は来年に入ると、英国に入ってくる飛行機や船の出発国と何らかの協定を結ばなくてはならない。別の修正が入ったのは、企業がCO2排出について報告義務を負うようになるということだ。カーボンクレジットの購入についても報告しなくてはならない。下院では賛成票が463、反対票が3だったというから、厳しい対応を迫る法律が圧倒的多数で可決されたことになる。最近奈良を訪問された英国皇太子が、挨拶の言葉の最後に日本語で「不言実行」が必要だと言われたのに英国の姿勢が反映されている。
英国は2020年までに再生可能エネルギーの比率を15%に上げる目標を掲げている。風力で3300万キロワットを計画しているのも温暖化対応へ真剣になっていることの表れだろう。陸上では達成できないために洋上風力発電、さらには、潮流・波力発電も実現させようとしている。かなりの補助金が政府から出るとはいえ、それに上乗せした制度的支援がなければ達成はなかなか難しいだろう。フィードインタリフ(固定価格買取制度)を採用しているドイツやスペインと異なって英国はRPS方式だけに、どのような成果を上げるかによってはRPS方式の日本も影響を受けるかもしれない。