効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

意外に進みそうなエネルギー高効率化と分散化

京都ではコンビニの終夜営業をやめさせようという動きが行政サイドから出ています。コンビニは常時明るいのは防犯効果もあるなどと渋っています。また、営業を止めても冷蔵冷凍庫などは止めるわけにいかないからそれほどエネルギー消費量を削減する効果は出ないとも主張しています。それにも一理はあります。しかし、終夜明るいというのは目立ちますから、それに必要なエネルギーを少なくしようとする方向が生まれたのでしょうか、コンビニ大手が新設店舗などの照明を発光ダイオード(LED)に切り替える動きが目立つようになってきました。長寿命で十分に明るい白色系のLEDが開発されて、値段もかなり下がってきたということもその動きを推進しているようです。初期投資は大きいですが、必要な電力が蛍光灯の半分に下がるとすれば、数年で投資回収ができるかもしれません。イルミネーションも同じことですが、高いところにあるものなどは、球切れを取り替える労務費がほとんど要らなくなるだけでも大きな投資効果があるはずです。地球環境に配慮したというイメージ効果を利益と考えると、投資効果が上がる部分があります。
一方、鉛蓄電池の技術開発成果がいろいろ発表されています。NTTデータがこのタイプの蓄電池の性能を大きく改善し、しかも寿命も延びるし、軽くもできたと発表しました。電気自動車用にも使えるとしていますから、コンビニなどが太陽光発電設備を取り付けて、この改良型の鉛蓄電池を使ってLEDの電源にすることも可能になります。あるいは、安い夜間電力を使って充電し、昼間の照明に使うことも考えられます。前にも書きましたが、鉛蓄電池の価格はニッケル水素電池リチウムイオン電池に比べて安いですから、寿命が延びてメンテが従来ほど要らないとすれば、急速に普及するかもしれません。いま、太陽光発電からの電力は、消費しきれなかったものは系統に流して電力会社に買って貰えますが、燃料電池やガスエンジン・コージェネなどは系統に逆流させることはできません。(ヨーロッパでは逆流させることができる国があります。) 余った電力を蓄電することがコスト的にも取り扱いの簡単さの面でも容易になるとすれば、自前で発電した電力で照明や動力設備を動かすお店や住宅、オフィスが出てくるかもしれません。エネルギー市場が転換する兆しが見えます。