効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

北京オリンピックが終わった

いつまで続くかと思えた北京オリンピックが終わりました。日本にとって最初の出だしの勢いが尻つぼみになって、男子400メートルリレーで何とか終わりを飾ったような気がします。
心配されていた混乱もなく、電力供給も中断することなく、無事に大団円を迎えることができたのは、中国にとって最上の栄誉でしょう。そして最高の数の金メダルを獲得した勢いは、これからの中国にとって大きな自信になったに違いありません。日本にとって東京オリンピックが、その後の経済成長、技術進歩のきっかけの一つになったのと同じように、あるいはそれ以上に、中国が今後ビジネスや技術開発について大きな進展を実現する基礎を作ったように思えます。最後の閉幕式で思ったことですが、あのような大人数の人を統率して訓練し、間違いなくセレモニーとエンターテインメントを乱れなく実行できたのは、国の体制が可能にした面がないでもありませんが、国としての人間掌握力を見せたと思います。しかし、それが人心掌握にまで昇華するかどうか、ポストオリンピックの統治の仕方次第かもしれません。
いままでオリンピックを成功させるためにというスローガンの下に抑えられていた国民の不満が一斉に出てくる可能性は否定できません。強制立ち退きや事業停止をさせられながら十分な補償を貰っていない人や企業の数は膨大なものでしょう。その不満をどのように表面化させないようにするか。当然政府の強権も発動されるでしょうが、悪くすれば暴動の種をまきかねません。また、しばらく止まっていた国際政治での場で中国がどのように動くか、大きな成功を収めただけに、逆に国力のある国としての国際的対応を求められることなります。地球温暖化対応についても、もはや発展途上国だからという言い訳の効力は半減していると思います。ここ半年の中国を注目することにします。
秋になると大学で新しい修士学生を指導することになりますが、中国からの留学生がいることは確実です。彼等の考え方を聞いてみたいと思っています。