効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

奈良の環境関連市民運動

昨日午後、奈良で太陽光発電を市民がお金を出し合って設置する運動を進めている市民グループ「サークルおてんとさん」が主催した、地球環境保護法案を勉強する会合に出席しました。あいにく雨模様で参加者の出足はどうかなと思ったのですが、60人ほどだったでしょうか、部屋は一杯になっていました。気候ネットワークの田浦事務局長から、日本の環境対応の法律がどのように動いてきたか、これからどのようになりそうか、国際的な動向はどうか、など広範な説明があり、その後参加者が小さなグループで自分の持つ疑問などを交換し、それを田浦さんに示して説明して貰うというステップでした。カバーする内容が多岐にわたるために、ある程度理解しているつもりの自分にもはてなということもあって、良い勉強になりました。参加したのはいまグループが考えているプログラムの相談を持ちかけられたからでもありますが、参加者が積極的に質問する姿には感心させられました。
このような市民運動は各地にありますが、それに対応している行政の動きは様々です。関西でも、京都はCOP3が開催された所として積極的ですし、滋賀県は琵琶湖の汚染問題をきっかけにして環境保護に対する姿勢は、まず県独自で行動を起こそうとする知事の姿勢が見られます。ところが、奈良はというと、沢山の市町村が取り組んでいる新エネルギービジョン作りもまだできていません。このビジョン作成には国が全額必要資金を出しますから、奈良市にそのつもりがあればいつでもできるはずです。奈良市だけではなく、奈良県内にあるどの市町村もこのビジョンを作っていないのはどうしてか理解できません。また、環境対応が省庁の縦割りになっているといわれていたのをある程度打破した、バイオマスタウン構想という、地域にあるバイオマスの利用を具体的に行おうとする国のプロジェクトがあります。バイオマスの種類も量も地域によって大きく違いますから、国が資金を出して市町村がその地域のバイオマス賦存量を調査し、どのように利用するかを具体的にまず調査検討するのです。案ができるとこれを具体化するステップにはいるのですが、森林の多い奈良県にある市町村がどこもこのプロジェクトに参加していないのです。最初の調査段階では市町村の予算を使う必要はないのですから、単なる啓蒙策としても積極的に取り組んでしかるべきだと思うのですが、これだけ地球環境問題が議論されているときに、奈良県や県内の市町村が、環境基本計画を作っただけで、何も具体的な行動計画を出さないのは怠慢も極まっていると思っています。市民グループにも頑張ってほしいものです。
International Arctic Researchが撮った北極の氷の写真を拝借して掲載します。
http://www.ijis.iarc.uaf.edu/cgi-bin/seaice-monitor.cgi?lang=j で見ることができます。
2008年8月23日

2006年8月23日