効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

太陽熱利用促進

政府がいったん止めた太陽光発電への補助策を復活させると発表してから、内容はまだはっきりしないのに、一度決まっていた設置の注文がキャンセルされたり、問い合わせが激減したりして、太陽光発電設備設置事業者は大きな痛手を受けているそうです。光発電素子のメーカーは海外需要が旺盛なためにまだ問題が少ないですが、それでも国内需要の落ち込みは響くはずです。
今回の施策発表は近来にない愚かなものではなかったかと思っています。
それよりも、太陽熱給湯装置の簡易な形のものの設置に奨励策を新たに作る方がずっと効率的になるでしょうし、温暖化対応の効果もコストから考えると太陽光発電よりも大きいのではないでしょうか。現在は高価なシステムにしか補助金が出ないのですが、一番簡単なものにも一年間の税控除を認めるとか、やり方は幾らでもあるのではないでしょうか。いま大切なことは、化石燃料を使わない、あるいは大幅に使用量を引き下げることのできるエネルギーシステムを可能な限り普及させることでしょう。
最近知った英国の最新研究開発で、熱をそのまま動力に変える画期的とも思える技術が紹介されていました。30度以上の温度差があればポンプを動かすことができるそうです。太陽熱給湯器の循環ポンプを駆動できるということですので、本当に実用化できるとすれば、電力やエンジンしか使えないと思っていた分野に熱が、しかも、可成りの低温が利用できることになります。まだまだ研究の余地があるのでしょう。しかし、このような研究が実用化するにはもう少し時間がかかります。太陽熱利用と排熱利用に優遇策を導入するのが急がれるべきだと思います。そこで利権の取り合いなどをしてほしくないですね。