効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

グリーン熱証書

グリーン電力証書を購入することによって、自然エネルギーによって発電した電力を使ったとみなす制度が拡大定着してきた。これを政府が太陽電池への適用を拡大しようと検討していると報じられている。
もう一つ、新たにグリーン熱証書という制度を作ろうと検討が始まっているらしい。バイオマスのようなカーボンニュートラルな資源を熱として利用したりすることが頭に浮かんだが、もしこの制度が太陽熱温水器などに適用されると、いま凋落の一途になっている太陽熱利用に弾みがつくのではないかと思う。具体的にそのような方向になっているのかどうか分からないが、ぜひその方向で実現してほしい。
ここでの問題は、熱の計量が電気の計量と違ってきっちり測定しにくいということだ。技術的にできない話ではないが、熱というある意味で価値が電気に比べて低いエネルギーの計量にお金をかけるのも本末転倒になるかもしれないからだ。いままでバイオガス発電などが行われたときに、電力はグリーン電力証書化して価値を付けて売ることができたが、コージェネレーションにして熱を使おうとしてもそれに環境価値は付かなかった。これもグリーン熱証書にできれば良いのだが、正確な使用量を計るのが難しい。おおまかな計算でも証書として認定できるような制度にしなくてはなるまい。太陽熱でも同じことだ。流し込みで風呂に使ったら、それが何ジュールのエネルギーに相当するかなど測定するのが難しい。年間平均使用量を計算して、その半分相当を証書化するなど簡易な発想が必要だろう。
熱証書制度ができれば、熱の保存が重要になってくる。普通はお湯として保存するのだが、保温が難しいし、まず熱を必要とするところまで送るのに費用がかかることが多い。これを化学変化で熱保存ができるような技術はあるのだから、その利用が促進されるような熱証書化も考えてほしい。要するに、誰でも簡単に利用できて、利用した人たちが何かの意味で得をしたと思える制度を工夫することだと思う。