効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

風力発電について勉強

今日は昼過ぎに家を出て上本町まで出かけた。自分も会員である自然エネルギー市民の会の第4回通常総会に参加するのに加えて、その後で開催された風力発電講演会の話しを聞くためだ。総会自体は予め資料なども貰っていたから、この講演会がなければ委任状だけで済ませていたに違いない。
風力発電については、いままでにもいろいろ理屈は聞き、海外の事例や促進政策もある程度は勉強してきたが、国内の風力発電の実情についてはほとんどまとまった情報を入手できていなかった。今回は、NEDO風力発電利用率向上調査委員会の事務局として一連の調査研究をしてこられた方が説明して下さるということで、原稿書きを後回しにして出かけたのだった。
その甲斐はあった。
日本の大型風力発電設備の事故率や、発電実績と予測の差違など詳細なデータを貰えた。いままで日本独特の気象条件があるために問題があると聞いてはいたが、特に裏日本に多い雷が大きな悪さをしていることがよく分かった。羽根に落雷するのだから、これを完全に防止するのは不可能だ。また、輸入設備が多いために、トラブルが起きたときに部品の取り替えや修理作業に時間がかかり、ドイツでは平均4〜7日で復帰するのに対し、日本の場合には60〜100日かかるという事実には唖然とせざるを得なかった。トラブル発生回数が多いのはブレード(羽根)、制御装置であり、停止時間が長い部位はブレードと主軸・ベアリング、ギアボックスなど、物理的に大幅な取り替えをしないといけないものだということも知った。
なるほどと思ったのは、台風などの時に系統が停電すると、風力発電設備の風向きに対する制御ができなくなり、強風を横から受けて壊れることもあるということだ。発電規模がどんどん大きくなって、2〜3千キロワットのものも建設されるだけに、故障が与える影響も大きくなるし、それが風力発電事業に与えるダメージも大きい。このようなデータを活かした技術開発が行われて、日本の風力発電事業がもっと拡大して、化石燃料を使わない発電としての貢献幅を伸ばしてほしいと願いながら会場を後にした。