効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

国産天然ガス開発

日本は国産の天然ガス資源をほとんど持っていない。新潟沖に昔から知られている小さなガス田があるだけだ。その埋蔵量も世界のガス田に対比すると極めて小さいために、いままで開発努力はなされていなかった。ところが、LNGとして輸入される天然ガスの価格がこれから確実に高騰すると予想される中で、本格的に新潟周辺で新規のガス田を開発しようとする動きが本格化していると報道されている。開発費用を投入するリスクが低くなってきたのだろう。日本列島周辺の地殻構造から見て、海外のように大型のガス田があるとは予測されていないが、小さい物でも発見されれば輸送コストはかからないから輸入天然ガスと競争できると判断されているのだろう。
別の形の天然ガスも日本近海に存在する。和歌山沖や四国沖に存在することが確認されているメタンハイドレートだ。低温で高圧の環境にあるメタンは、水の分子の中に入り込んで水和物として閉じこめられる。日本近海にあるこのメタンハイドレートの量は、この採取が安全確実に可能になれば、日本は完全にエネルギー自立ができるといわれるほどのものらしい。最近永久凍土層の下に存在するメタンハイドレートからメタンを安全に取り出すのに日本企業が成功したらしい。ただ、この成功の技術がが海底にあるものに適用できるかどうかは定かではない。もし一度にメタンが吹き出したりすると、炭酸ガスより20倍も温暖化効果が強いメタンが大気中に放散されることになる。
ただ、基礎的なエネルギーを輸入に頼っている日本は、将来を見据えながら多少のリスクも犯しながら国産エネルギーの開発にもっと力を入れなくてはならないだろう。
さらに言えば、自然エネルギーと効エネルギーも重要性も一層高まったのだろう。短時間で確実に入手できるエネルギー源なのだから。