効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

貴重な書き込み

一昨日書いた日記で訂正と同時にコメントを書いたのですが、それに対して同じ友人がコメントを入れてくれました。
効率向上を具体的に考えるとき、極めて参考になる内容なので、そのコメントを引き写しで掲載します。
『おっしゃるとおり。ビルのキュービクル(受電盤)でもどこでも、トランスの効率向上は、パーセンテージは僅かでも消費電力のすべてにかかるので、量的に大きなものになります。
トランスの損失には鉄心に発生する誘導電流によるもの(鉄損)とコイルの電気抵抗によるもの(銅損)の2種類があり、鉄損は電流の多少に比例せず常時発生するので、アモルファスにより鉄損を減らすのは効果的です。
トランスの最高効率点は二次側の定格電流に対して確か70%くらいの電流値だったように記憶しています。
ビルを新築する場合、負荷がどの程度発生するか予測がつかないのでトランスが大きめになり、低効率運転になるのはやむを得ない。トランスを複数置いたり、二次側を複数の回路に分けている場合、電流値を図りながら1-2年運用し、見極めがついた時点でつなぎ変えをして負荷を集中させる(最高効率点に近付ける)と、結構な省エネになります。また、設備交換の際に一回り小さいトランスに交換する方法もあります。
ただ、設備管理者がきちんと把握していないと、改修したときに過負荷になりかねないので要注意です。一般的に言って、ビルをきちんと管理すれば結構な省エネがはかれるはずなのに、そこを理解していない所有者が多いように思います。』
本当に有り難うございました。
ビルの管理について触れておられますが、新しいビルでも電気や熱関係の設備のシステムには、エネルギー的に見て無駄が多いと言われています。古いビルに至っては、問題だらけなのですが、ビルのオーナーとテナントが異なるために、効率改善の投資をすれば利益が出るのが明らかでも、オーナーに投資意欲がでるような分析が提供されていないために放置されているのがほとんどです。国もこれに目を付けて管理を強めようとしていますが、規制よりも利益につながることを分析するビジネスを成立させるような誘導策のほうが大事だと思っています。