効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

英国の海流発電

英国で波の力を利用して蛇のようにうねるのを利用して発電する仕組みのテストが行われている。140メートルの長さを持つ設備一基が最大750キロワットの発電能力を持つというから、常時波が高いところを選べば有力な自然エネルギーとなるだろう。
また、海底に流れている海流を受け止める大型タービンを沈めて、タービン翼の回転で発電させるプロジェクトも具体化しようとしている。その水中タービンは直径15メートル、長さ25メートルというでかいものらしい。サウスウエールスのセント・デーヴィッド岬沖の海底に8基が設置されるが、2010年までに稼働開始するという。建設費は1,000万ポンド(21億円ほど)と報じられているが、当然のことながら250万ポンドの政府資金が投入されている。
海流は24時間流れているわけではないが、潮の流れだからかなりの確度で予測できる。その点では風を予測しなければならない風力発電より扱いやすいだろう。調査によると英国における潮流発電の潜在規模は、英国の電力消費の少なくとも5パーセントを賄うだけになるという。それを電力コストで換算すると、毎年10億ポンド(2,100億円ほど)に相当するという。英国の沿岸で潮流が確保できるのは、93パーセントが30メートル以上、63パーセントが40メートル以上の深さにあり、極端な深海ではないそうだ。
これから環境に与える影響などの調査も行われるらしいが、タービンの回転は魚がすり抜けられるくらいゆっくり回るように設計されている。日本の沿岸部はすぐに深くなるところが多いから、このような潮流発電に適したところは数多くないかも知れないが、可能性を探る価値はあるだろう。