効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

米国のグリーン電力販売

今日の日経産業新聞に、グリーン電力導入の仲介をするクリーン・カレンツというベンチャーの紹介記事があった。記事の中に、14の商店主が共同でグリーン電力を購入して、平均すると一般の電気料金より9%程度安いという表現があったので、あれっと思った。日本では風力発電をグリーン証書で購入するとかなり高くなるからだ。クリーン・カレンツ社のホームページで調べてみたら、市場が自由化されている州だけでこのようなことが可能なのだということが分かった。この情報は記事になかった。
クリーン・カレンツ社は、電力市場が自由化されている州で風力発電事業者から電力を購入しやすくするようにとりまとめをして個々のお店や個人に販売する。この電力供給はこれらお店や個人が従来から契約している電力会社からと同じように電気の供給を受ける形になるが、自由化されているために風力発電事業者が独立した電力会社と同じ形になるのだろう。送配電網は独立した事業体になっているために、風力発電事業者から直接購入できるのだろう。複数年契約の購入になるらしいが、風力発電の容量が売り切られると購入はできなくなる。
さらに、風力発電は変動するはずだが、日本のように、自由化されていても電力会社以外の電力供給会社が課されているような、販売先に送る電力について30分単位で発電量と需要量を一致させなくてはならないという厳しい制約はないのだろうか。たぶん月単位ででも需給が一致していれば良いのだろう。自分の解釈が間違っているかもしれないが。
日本の風力発電は、設置条件に厳しい総容量制限があると同時に、電力会社から買い叩かれている。そのために日本の風力発電は普及しないのだが、米国の自由化市場で可能なことが日本ではできないのだろうか。また、この記事から推察するに、風力発電の発電コストは火力発電コストより安くなっているようだ。燃料価格が高騰しているからさらに有利になるだろう。日本には日本の事情もあるとは思うが、もう少し調べてみよう。