効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

デンマークの風力発電の記述修正

9月10日に「デンマーク風力発電」という表題で日記を書いた。この中でどうも気になることがあったので、資料を送ってくれた知人に確認して貰ったら、自分の理解不十分の点があり、訂正することにする。
デンマークから送られた発電出力は、ある特定の日のある時間(9月8日11時49分)の出力を示していて、発電設備の定格規模ではないということだ。だからこの前に総発電容量と書いている部分は、発電設備全体で発電している出力、言い換えればその時点での電力総需要と言うべきだった。9月8日11時49分、風力発電の総出力はデンマーク全体で206万キロワット強であり、その時の総発電出力365万キロワットのほぼ56%を占めるということだ。その時外国への輸出が84万キロワットであるということは、国内で消費しきれない電力が輸出されているということになる。系統が東西で分離されていることはそのとおりで、西地区では9月のこの日時に、総発電出力が205万キロワットであったのに対し、風力発電の出力が180万キロワットで、約88%になっていると理解すべきだった。西地区からの輸出出力が93万キロワットというから、半分近くの量が国外に流されていることになる。
国外の系統が風力発電の変動を吸収していると考えられるが、国内で風力発電からの出力比率がこれだけ大きくても電力の品質には問題が起きていないのは驚きだ。日本の風力発電が厳しく制約されているのと両極端に思える。9月10日のブログに書いた後半のコメントに修正や訂正を入れる必要はないだろう。もし追加のコメントを入れるとすれば、日本の電力会社が供給区域の間を結ぶために保有している連系線の容量が小さいことも日本に風力発電が十分設置されない理由でもあるので、これを国のレベルで見直すことが必要ではないか、ということになるだろうか。民間企業である日本の電力会社に、連系線の容量を風力発電のために大きくする設備投資をする動機が現時点では存在しないからだ。