効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

家庭の電気機器の消費電力

省エネルギーセンターの資料によると、平成16年度の数字で、家庭が消費する電力の25.2%がエアコン、16.1%が冷蔵庫、同じく16.1%が照明器具、9.9%がテレビとなっている。約7割がこの4分野に使われているわけだ。これら全てにわたって発生する待機電力は全体の約1割を占めるということも出ている。
http://www.eccj.or.jp/dict/pdf/17-18yo.pdf から資料を参照できる。
私が日本窓口をしているE Sourceからカリフォルニア州のエネルギー事業規制当局が調査した数字で、そのまま対比はできないが、面白いものを送ってきた。当局が2006年に行った調査によると、家庭用のパソコンやエンタテインメント(娯楽)関連のエレクトロニクス機器とその付属機器がカリフォルニアの家庭で消費する電力の15〜17%を占めていて、エネルギー消費効率の観点から無視できない大きさになっているという。しかも、いわゆる待機電力よりも実際に使われているときに消費する電力が大きな比率を占めるらしい。いままで待機電力を少なくするのに注目が集まっていたが、使用時間が大きくなっていることが分かり、この種の電気機器の効率化にもって力点を置かなくてはならないという結論になったそうだ。テレビ、DVDプレーヤー、ケーブル・衛星通信設備がそのうちの60%、コンピュータ、プリンター、スキャナー、モーデムといってIT機器が31%、残りの9%が電話やファクス、健康機器、ソケットに差し込む照明といった小型電気機器向けとなっている。この数字から、老いも若きも、テレビとパソコンを実際に使用する時間が増加していることが分かる。待機電力の削減に向けた基準作りに動いていた当局は、これから電子機器が実際に使われるときのエネルギー効率を上げる方向にも力を入れるようだ。
日本ではフロントランナー方式という施策でエアコンや冷蔵庫の高効率化に成功してきたが、性能や機能の変化が大きい電子機器についてはまだ定着するところまで行っていないようだ。しかし、電子機器の使用実態はカリフォルニアと同じような状況にあるのかもしれない。