効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

終戦記念日

今日は62回目の終戦記念日敗戦記念日という人もいるだろう。ある国際法学者の考えによると、国際法的に言えば正式の終戦の日は1951年9月18日のサンフランシスコ講和条約締結の日だそうで、1945年8月15日を終戦記念日とするのは日本と韓国、北朝鮮だけだそうだ。
それはともかく、事実上この日に終わった戦争で、肉親を戦場で失った人は多いだろう。自分にはそのような人がいないのは幸いだが、友人の中にも父親が戦死し、亡くなった戦場を慰霊訪問した人が何人か居る。ほとんどの場合、どこで命を落としたかを特定することはできていない。
情報ネットワークを使って日本の地域を活性化しようというSVJ(スマートバレー・ジャパン)の活動が1990年代の後半にあったが、それに参加していて知り合った鶴亀 彰さんも、潜水艦伊166の機関長であったお父様がマラッカ海峡で戦死された。当時鶴亀さんは3歳で、実際の面影の記憶はないそうだが、このお父様がどこでどのように亡くなったのかを自ら確かめる旅を始め、それが驚嘆するような人のつながりによって事実を確認していかれた経過を、最近一冊の本にまとめて出版された。お父様の乗り組んでおられた潜水艦の沈没場所の特定からはじまって、それを撃沈した英国の潜水艦、逆に、伊166が撃沈したオランダの潜水艦の特定、英国潜水艦の艦長、オランダ潜水艦乗組員の遺族との邂逅。鶴亀さんの父を想う気持ちが生み出した奇跡的な顛末に胸をうたれると同時に、これを可能にさせた情報ネットワークの力をも再確認したのだった。
この著作は、「海に眠る父を求めて 日英蘭 奇跡の出会い」、鶴亀 彰 著 学習研究社刊 1,800円 だが、400ページを超える本書を読み始めると、このようなことが本当に起こるのだろうかと思ってしまうし、一人の人の真摯な願望がこのような結末を生み出すのだと感嘆させられる。出版がまだ計画されていない頃に鶴亀ご夫妻から伺った話も述べられているが、そこに全く誇張がないことを改めて実感している。