効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

プラグイン・ハイブリッドが実用化に

7月25日、トヨタプラグインハイブリッド自動車の試用を公道で行うことを許可する大臣認定が行われたと国土交通省が発表した。ハイブリッド自動車の蓄電池の性能と容量を上げ、停車中に商用電源にコードを接続(プラグイン)することで蓄電池を充電するようにしたものだ。現段階ではエンジンに頼らずに電池(ニッケル水素電池)だけで13キロは走れるそうだから、その間エンジンは止まっている。ということはガソリンを使わないのだから炭酸ガスを排出しない。この技術はこれからもっと向上するだろう。今回の試用車はプリウスを基本にしたものだ。
2年前だと記憶しているが、米国、特にカリフォルニアでプラグインハイブリッド自動車の開発が話題になっているときに、トヨタの人に商品化の可能性を尋ねたことがある。答えは、将来的には可能だが、いまの蓄電池技術から見ると蓄電池を満載して重くなった自動車になってしまうので、蓄電池だけで意味のある距離を走れる自動車の実用化は当面無理だというものだった。それが曲がりなりにも試用車ができたのだから大したものだ。価格的にも実用化が可能なものとする展望ができたのだろう。
ここまで早く実現できたのには、カリフォルニア州が自動車の燃費に対して厳しい規制を設けるとともに、トヨタ自動車に開発の要請を強く迫ったことがあると聞いている。トヨタとしてもこの技術開発がうまく行けば、他社に先駆けて米国市場を抑えることができる。プラグインハイブリッド自動車は、走行距離が米国に比べて絶対的に短い日本に適していると思う。自分の場合でも、一日に20キロ走ることは滅多にない。そのような人は多いだろう。
数日前にここで書いたような、エンジンを充電専用にする自動車は、エンジンと蓄電池の使い分けのプログラムや機構が不必要であるだけに、蓄電池の性能と価格さえ実用的になれば、今のハイブリッド自動車より価格は下がるのではないか。長距離を走らない自家用車に向いているだろう。これからは電気自動車の時代にはいるのかも知れない。