効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

エイモリー・ロビンスがBlue Planet Prizeを受賞

永年の友人であるロッキーマウンテン研究所の理事長・チーフサイエンティストであるエイモリー・ロビンス博士が、旭硝子財団からブループラネット(青い惑星)賞を受賞した。受賞者は二人で、もう一人はカリフォルニア大学バークレー校の名誉教授ジョセフ・サクス教授。
授賞式は今年10月17日(水)に東京會舘で、翌18日(木)に記念講演が渋谷の国連大学で開催されると同財団は発表している。そのウエブに「旭硝子財団は、次の時代を拓く科学技術に関する研究助成、人類がグローバルに解決を求められている科学技術の課題への貢献に対する顕彰などを通じて、人類が真の豊かさを享受できる社会および文明の創造に寄与していきます。」とあり、エイモリー・ロビンス博士については、「ソフト・エネルギー・パス」の概念の提唱や「ハイパーカー」の発明により、エネルギー利用の効率化を追及し、地球環境保護に向けた世界のエネルギー戦略牽引に大きく貢献した。ジョセフ・サックス教授については、環境保護に「公共信託財産」の考え方を取り入れた世界最初の市民環境法の起草に携わり、環境保全に関わる法律を理論的に構築し、国際的にも環境法の体系確立に先駆的に貢献した、と述べられている。エネルギーの効率的利用によって環境を改善しようとする活動と、地域環境の保全を法的に確保しようとした実績が評価されているわけだ。
エイモリーの著作「スモール・イズ・プロフィタブル」を翻訳したものとしても何となく誇らしい気分になっている。省エネルギーセンター出版部から3年前に出され、分散型エネルギーが大規模集中型発電設備に比べてどれほど大きなメリットを社会に与えるかを述べたものだが、専門書に近いものであったためか広く読んで貰えるものにならなかったのは残念ではある。この9月末にコロラド州ボールダーで開催されるE Sourceの年次会合で彼が講演するが、どのような話をするのか今から楽しみにしている。