効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

高速増殖炉 文珠

今日、ナトリウム洩れで10年間停止していた高速増殖炉、文珠、にナトリウムが再装填されたと報じられた。どのような釈明をしようと、プラントを10年間動かしていなくても経年変化で劣化しているものが必ずあるはずだ。それを再稼働させようというのは、投入したエネルギー以上のエネルギー源が得られるという増殖炉を推進する人たちの意地だけで実施されているのではないかと思う。人知を越えた劣化が、何かとんでもないことを引き起こさないかと心配だ。
高速増殖炉は、技術が全てを解決するという確信が支配した20世紀の産物だ。21世紀は、人間がもっと謙虚になって、我々に分からないことが非常に多いということを受け入れる時代だと思う。高速増殖炉のメカニズムは理屈としては素晴らしい。しかし、理屈を越えたところで人類に大きな災いをもたらすものになるのではないかと感じる。自然を支配するのではなく、自然の中に活かされる人間としてなすべきことは、高速増殖炉ではないように思う。