効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

水道の漏水防止でエネルギー効率化

石原東京都知事がニューヨークでの世界知事会議パネル討議で、東京都は水道の漏水を減らすのに努力した結果、上水道でのエネルギー消費を大きく抑制でき、炭酸ガス排出を削減したと紹介したそうだ。1950年代には水道水の20%が漏水していたそうだが、現在ではその漏水率が3.6%まで小さくなり、大都市では通常10〜30%である現状で見ると、世界最低の漏水率だとのこと。水道水は汚れている源水を浄化するのに大きなエネルギーを使う。その水が、使われないままに漏れてしまうのでは、実際に使われた水道水の容量あたりに使われたエネルギーは見かけ上大きくなっていたわけだ。
これと同じことは商工業部門でもよく見られることだ。例えば、製造ラインで使われている高圧空気のエネルギーでネジを締めるドライバーなどの高圧空気ラインが漏れていても、気がつきにくいし、気がついたとしても別に人に害があるわけではないので見過ごしてしまう。ところが空気の昇圧には電気で廻すコンプレッサーが使われているのだから、漏れている空気はエネルギーを無駄に捨てているのと同じことになる。暖房している部屋が暑いからと窓を開けるのも同じことだ。
以前にも紹介したように、カリフォルニア州では水道を送水するために必要なエネルギーを節減するために水の消費を効率的にしようとしている。別に節水を強制するのではなく、水の配管を抵抗の少なくなるように改修することを促進するインセンティブを準備して、水の消費量自体が必ずしも減らなくても、送水抵抗がなくなることでポンプの消費電力が減るように工夫しているのだ。
効エネルギーの方策はまだ身近に一杯あるということだろう。