効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

世界の風力発電事情

たまたまパソコンにしまってあった過去のデータを眺めていたら、今年の1月にワールド・ウインドエネルギー協会が出したプレスレリースがあるのに気が付いた。内容は、このブログをその頃始めていたら当然紹介したはずのものだ。まだ旧聞ではないのであらためて述べてみたい。
同協会の発表では、2006年に世界の風力発電容量の増加は14,900MW(25%増)となり、いままでの増加率の記録を破るものとなったそうだ。その結果総容量は2006年末で73,904MWとなり、世界の電力消費量の1%を生み出しているらしい。そして、このような急速な増設テンポは衰えることなく、2010年末までに160GW(1.6億kW)になると予想している。
100万kW以上増えた国は5つあり、米国(2,456MW)、ドイツ(2,194MW)、インド(1,840MW)、スペイン(1,587MW)、中国(1,145MW)となっている。中国の市場拡大率は91%になる。それに続いては、フランス(810MW)、カナダ(768MW)、ポルトガル(628MW)、英国(610MW)となる。ブラジルは208MWを2006年に建設したが、1年で7倍の成長を示しているとのこと。原子力発電国家であるフランスも、その増加率が106.9%と大きいのに興味が惹かれる。EDF(フランス電力)はこのような風力発電の急速な増加にいちゃもんをつけてはいないのだろうか。
2006年までの10年間で、世界の風力発電容量は10倍になっている。この協会はこの数字をグラフにしてくれていて分かりやすいので拝借してお見せしたい。ランク表は全部で20カ国が出ているが、15位までをコピーした。これを見ると、日本の風力発電容量は世界の13位にあるが、2005年の10位からランクが落ちている。現在の政策動向を見ると、これからこの順位が急速に落ち込んでいくのではなかろうか。