効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

英国のグリーン投資急減

ファイナンスの調査会社であるBloombergが報じるところでは、英国では昨年のグリーン投資額が一昨年に比べて56%減ったという。これを英国議会は、クリーンエネルギーに向けた主導的地位を失うかも知れず、さらには、EU離脱後地球環境問題に対応する目標を達成できないかも知れないとして、問題視している。昨年の投資額はここ10年で見ると最低額である103億ドルにしかなっていない。メイ首相は昨年、クリーン成長戦略を発表しているが、大きな願望ではあるが具体策に欠けると批判されている。英国のグリーンプロジェクトには主としてヨーロッパ投資銀行が資金を提供してきたが、EU離脱国民投票結果が出てから、その資金の額が急落しているらしい。それへの対応として、英国政府はグリーンボンドを出すべきだという提言も出されている。この状況は、日立製作所が建設を担当することになっている新しい原子力発電所の建設について、運用開始年を2年ほど遅らせて2027年とする案を関係者に伝えたということにも関係しているだろう。計画では英アングルシー島原発2基をつくる。運転開始の目標は「20年代前半」と公表済み。実際は25年前後を想定してきたものだ。着工するかどうかの判断は19年にも下す予定だというが、かなり危なくなってくるかも知れない。