効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

炭化ケイ素

自動車用の外装材としてこれから広く利用される素材として、炭素繊維強化樹脂に注目すると同時に、熱に強い素材として炭化ケイ素があるということは知っていたが、これを作れるメーカーが世界でも日本の2社、宇部興産日本カーボンだけだということを知って驚いた。そして、このほどGEが最新エンジン材料素材として導入することになったと報じられている。航空機のタービンエンジンの軽量化により燃費を改善できる。ロケットや発電設備など幅広い分野で採用が進む可能性があり、炭素繊維に続き、日本発の新素材が技術革新をけん引しそうだと評価されている。国際民間航空機関(ICAO)が航空機の国際線で2021年以降は二酸化炭素(CO2)の排出量を増やさない規制を決めるなど、航空機の燃費改善は急務となっており、炭素繊維強化樹脂と炭化ケイ素という日本独自の技術が大きく貢献することになるだろうし、日本の産業界にも朗報となるはずだ。炭化ケイ素はニッケル合金に比べ重さが3分の1、耐熱温度がセ氏1800〜2000度あり、航空機エンジンの燃費が向上する。繊維を「CMC」というセラミック複合材に加工したうえでエンジン部品に成形する。GEはSiC繊維を使った部品の市場規模が「今後10年で10倍になる」と予測すると紹介されている。日本の超小型宇宙ロケットにも使われているだろうか。