効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

蓄電池の性能向上

報道記事を引用すると、ソニーが、次世代2次電池に関する驚きの開発計画を明らかにした。スマートフォンスマホ)などで使われている薄型の2次電池の性能を、今後5年で4割高めるというのだ。これは電池が電気をためる性能を示す指標の「体積当たりのエネルギー密度」を、年率8%で上昇させることを意味する。上昇のペースはこれまで、年率3〜5%程度だった。それを2倍近くに加速させる。この性能向上を帳消しにするほどのコストアップはないだろうから、蓄電池のコストは依然として急速に下がり続けていると言えるだろ。ソニーによると「そのためにポストLi(リチウム)イオン電池の開発を急ぐ。有望なのは、リチウム硫黄(Li−S)電池とマグネシウム硫黄(Mg−S)電池だ」という。ただ新しい素材を使った場合には、いろいろな要素についてこれまでのものより全てが良くなると言うことを期待することは無理かもしれない。充放電速度、耐久性、温度上昇など、リチウムイオン電池と比較して、全体としてのコストパーフォーマンスが上がらなければならない。大型から小型のものまで、開発動向をよく見ておき、その特性に合った使い方をしなければならない。単純なコストだけではなく、蓄電池を使うことによって得られる便益の評価もコスト評価の対象にしなければならず、単純な比較は難しいだろう。