効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

原油価格の低迷

原油価格が低迷し、ここ当面上がる兆候は全く見られない。これまで価格支配力を持っていたサウジアラビアが財政的な問題から原油生産を絞るとは思えず、米国ではシェールオイルの生産量が増え続けている。原油価格が下がっても利益を出せる採掘コストであると考えられる。中国経済の低落も石油需要を引き下げている。石油のほとんど全量を輸入している日本にとっては、国際収支を圧迫する要因が小さくなったので短期的にはありがたいが、この状況がいつまで続くかは予想が難しい。サウジアラビアがイランとの間に大きな政治的な対立を生み出して火種を作り出していることから、石油生産が突然絞られる可能性もある。また、ガソリン価格が大きく下がっているために米国で自動車の販売が急増していることは、地球温暖化を加速することになることは確かだ。長期的な石油価格の低迷は、それが世界の経済システムに組み込まれた後に上昇に転じれば、経済不安を生み出すかもしれない。この一年のエネルギー動向が見通せないのは不安だ。