効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

電力需給バランスと水素製造

水素社会という言葉が頻繁に出てくるようになっている。そして、水を不規則な出力変動をする太陽光発電風力発電からの電気で水素と酸素に分解し、水素は貯蔵しておいて電力需要に応じて燃料電池などで発電するという方式は長く推奨されながらなかなか実用化しなかった。だがこれを身近なものにするのに東芝が貢献した。同社はいま会計情報を操作したことで指弾を受けているが、商品開発の現場ではそれに大きな影響を受けずに優れた技術を開発しているようだ。このほど同社は、横浜市港湾局から自立型水素エネルギー供給システム「H2One(エイチツーワン)」を受注したと発表した。同システムは再生可能エネルギーから水素を生成し、再び電力として利用する「地産地消型」のエネルギー供給システムとして展開している。様々な仕様があり、今回受注したのは事業継続計画(Business Continuity Plan)モデルのシステムだ。大黒ふ頭横浜市)の横浜港流通センターに設置して、地震などの災害時にライフラインが寸断された場合でも、太陽光発電と水素を活用し、事業を継続するために必要なエネルギーを確保する。タンクに貯蔵した水素を燃料電池で発電し、情報の受伝達などに必要な電力を72時間供給できるという。水素の貯蔵にはこれまで厳しい規制が課せられていたのが、実用化に向けて緩和されたことも後押しをしているのだろう。このようは水素製造システムの開発を聞くたびに思うのが、同時に製造される酸素はどう処理しているのだろうかということだ。大気中に放散しているとは思えないのだが、これを説明したものにはまだ出くわしていない。純酸素が得られるのだから、利用方法は多様な筈だが。