効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

米中が環境技術開発で提携

中国の国立電力研究所と米国のエネルギー省に属する国立再生可能エネルギー研究所(NREL)が、この9月11日にクリーン電力に関する覚え書きに調印した。米中の政治関係から見ると意外な感じがするが、ひょっとすると歴史的な意味を持つかも知れない。この覚え書きによると、再生可能エネルギーによる発電設備規模の拡大、エミッションフリーでクリーンな電力の増強、効率化に向けて情報交換し連携する。地球温暖化ガスの排出では世界のトップを占めるという不名誉からの脱却を目指して具体的な行動をとろうとするものだと理解できる。これはオバマ米国大統領の推進する気候変動抑制とグリーンエコノミー政策を具体化したものとも言える。地球温暖化防止に向けて米国が具体的に行動していることを世界に示す手段にもなるだろう。この両国が地球温暖化防止に向けて協力することを約束したのだから、この秋にパリで開催されるCOP21でも共同歩調を取る可能性があり、日本の消極的とも言える温暖化対応政策が参加各国から非難を浴びることになるかもしれない。米中が再生可能エネルギーの世界シェアを大きく上げているのに対して、日本は推進策で後ろ向きのような状態にあるからだ。日本は発電設備をはじめとする機器効率の向上技術で対応するというだろうが、米中のこの動きに対抗する方策としては弱いものに見えるかもしれない。日本はどう対応するのだろうか。日本ではこれに関する報道を見ていないのだが、なぜだろうか。見逃したのかも知れないが。