効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

太陽光発電量の予測

陽が照るか曇るかで太陽光発電の発電量は上下し、その予測をしないとこの発電設備の設置数や規模が大きくなり、あるいは地域によって多い少ないがあると、送配電系統の制御が難しくなる。今のテレビで聞くような天候予測ではあまりに大まかすぎる。いずれ精細な予測、それも小さな地域単位での発電量予測が、区切りの短い単位時間でなされなくてはならないと言われ、既に欧州ではかなり精緻な予測が行われている。これが日本でどうなるかと思っていたら、関西電力が2015年度中に気象衛星の画像データから太陽光発電量を細かく予測できるシステムを導入すると発表した。関電は現在気象庁の日射量のデータを使って予測している。関西周辺の観測地点は4カ所しかないため大まかな予測しかできなかったのだ。各電力会社でも開発は行っているだろうが、衛星画像を活用するシステムは大手電力で初めてだそうだ。システムで得た情報は火力発電所揚水発電所の稼働のほか、他社からの電力融通を決める際の参考データとして活用する。この精細度が良ければ、太陽光発電が多くなる九州電力北海道電力沖縄電力の管内でも使えるだろう。ただ、発送電分離が行われるようになると少し事情が異なってくるかも知れない。このデータの取り方を統一しなければ、全国的規模の系統管理がしにくいからだ。欧州で3月20日に皆既日蝕が起きたときには、太陽光による発電量が急減するために広域停電が起きるのではないかと心配されたが、苦心の制御で切り抜けたと言うことがある。日本でもそういうことが起こらないとも限らないから、天候の予測精度を上げることが重要となる。これは風力発電でも言えることだろう。