効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

中国の太陽光発電

中国はこれまで風力発電の拡大に力を入れてきて、今や設置規模で世界のトップを走っている。だが、ここ数年、太陽光発電の設置に力点を置くようになっているようだ。風力発電の系統連系への制約が、送電系統容量の不足から大きいからのようだ。大規模な太陽光も建設しているが、需要地に設置できる屋根設置型のものの普及に力点があるらしい。アースポリシー研究所のレポートによれば、中国では2010年から2012年にかけて、太陽光発電設備はそれまでの9倍近い700万キロワットにまで増加した。さらに2013年には、少なくとも1,130万キロワットを追加しているが、これは単年では世界最大となる。太陽光発電総設備規模が1,830万キロワットになった中国をしのぐ国は今やドイツ(3,600万キロワット)しかない。2014年には屋根上設置型装置から800万キロワット以上を獲得しようとしている。中国は風力発電と同様に、太陽光発電でも近いうちに世界をリードしそうだ。インドもこれまで風力発電の設置拡大に力を入れてきたが、最近は中国と同じように太陽光へシフトしている。だが両国ともに、太陽光発電を系統連系するについて、いま日本で揉めている内容以上に解決すべき問題点がある。送電設備への投資もこれから急拡大するはずだ。そうしなければ、系統安定化のために、せっかく発電できるものを停める件数が増えてしまうだろう。ただ、この新設される送電網は、スマートグリッドの機能を備えた高度な制御ができるものが中心になるものと考えられ、先進国が参考にするようなものとなるかもしれない。