効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

黒田日銀の新施策とエネルギー価格

日銀の新総裁が決断した金融政策の大転換で、株価を押し上げ、大幅な円安にするという結果になっている。これが長い目で見て実際に経済活動を活発化してくれれば良いとはいうものの、輸入せざるを得ないエネルギーの価格は少なくとも円安が進んだだけ高くなる。いま電気料金を上げる申請が続き、経産省から認可を受けた電力会社もあるが、将来の輸入天然ガス価格の低下を織り込んで低く抑えられたところもあるという。この将来の話とは別に、足下では電力会社やガス会社が輸入するLNG価格は必ず上がることになる。
円安によって輸出企業が輸出を増やして日本経済が活況となったとしても、貿易収支の悪化は避けられてもエネルギーの輸入価格が上がることには違いがない。この電気・ガス料金の高騰が企業や家庭の経済の足を大きく引っ張る可能性は高い。そうなると相対的にいま再生可能エネルギーの固定価格での買い取りが、収益性を高めることになる。また、太陽電池パネルの輸入価格は上がるから、国内メーカーに有利となるだろう。ただ、国内太陽電池パネルの構成材料に輸入品が多ければ、いずれ国内産のパネル価格も上がらざるを得ず、収益性が高まる期間は短いかもしれないが。