効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

メタンハイドレートの採取

政府は12日、愛知・三重県沖の海底にある「メタンハイドレート」からガスの取り出しに成功したと発表したと報じられている。天然ガス成分を多く含み「燃える氷」とも呼ばれるメタンハイドレートを海底で分解してガスを産出したのは世界で初めて。水深約1000メートルの海底から約300メートル掘り進めたところに分布するメタンハイドレートを減圧して水とガスに分解し回収したという。実際に取り出しが量的にもある程度意味があるだけのものが採取できたのだろう。今回産出に成功したのは渥美半島から志摩半島の沖合で、同地域には日本の天然ガス消費量の10年分以上のメタンハイドレートがあると推定されている。
政府が今月に決める予定の「海洋基本計画」(2013〜17年度)にもメタンハイドレートの商業化を盛り込む方針だそうだが、捕らぬ狸の皮算用にならないことを切に願う。量的に十分なものが取り出せるとなれば、本格的な採取船の建造、陸揚げのパイプ設置が求められる。日本の場合、多少世界基準から見てコストが高くても、エネルギーセキュリティーのコストと考えられる範囲のものであればゴーをかけられるのだが。