青空が出て、気温も少し上がったようだ。その中を今日も有明の国際展示場へ足を運んだ。10時開場と同時に、英国から来た人が日本企業の人と会うのに同席。日本側は先方の方が英語は上手だったので自分は聞く一方。しかし、日本から電力関係の商品を欧州に売るのは容易なことではないことがよく理解できた。
その後は一人になってスマートグリッドに関係する展示会に行って歩き回った。大手電機メーカーはこぞってスマートコミュニティー、スマートハウスの姿を描いているが、これはあくまでも理想形であって、それに至る道筋は平坦ではあるまい。今はスマートハウス、スマートビルという単体施設のエネルギー効率化を進めようとするものだが、これを幾つか取りまとめるための制御をどうするか、それぞれに担当する企業のやり方が積み重なるために、そのすりあわせが難しいだろうなと感じながら展示を見ていた。
小型の風力発電設備の展示もあったので,吉野などへの応用ができないかにつていろいろ聞いて回ったものの、なかなか実装にまで持っていくのに必要なデータを集めるのが大変だなと思わされた。
昼から会場の近くにある有明オリエンタルで開催されたドイツのNRW Investが主催した「ドイツと日本:エネルギーシフトは進んでいるか?」と題したセミナーに出席。今回もドイツに関する事実情報が日本に十分届いていないのを感じると同時に、確固たるエネルギー政策目標が作られなければ物事は進まないとも思った。自分の理解が間違っていなければ、ドイツで大型風力発電を系統に接続するときには、それに必要な系統容量を準備するのは系統管理者に責任があり、もし系統側の事情で風力発電の建設が遅れれば、その損失は系統管理者が負担しなければならないようだ。もちろん事情がいろいろあるからネゴで決まるところがあるだろうが、系統側に接続義務が課されていることを再度確認できたことになる。