電力周波数が50ヘルツである東日本を60ヘルツである西日本に統一するコストが政府によって試算されたそうだ。60ヘルツにしようとすると、発電機やタービンの交換に14・6兆円、変圧器・保護リレーなどの交換に1・9兆円が必要と報じられている。50ヘルツに統一しても良さそうだが、どちらの周波数に統一するとしても大きな差はないだろう。 また、電力供給側の設備に手をいれるだけでこれほどの投資が必要だとすると、それに加えてユーザー側が対応するコストも出てくるし、予想もしない影響が出ることは間違いなかろう。
この試算が行われた背景には、周波数統一をすべしという意見もあることから、そのコストが膨大となることを具体的に示して、異なった周波数区域を結ぶ周波数変換設備の増強を促進しようとする考えがあるのだと思う。この増強を順次進めることが正解ではないか。その方が投資も分散できるし、送電ネットワークの増強にも時間をかけることができる。