効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

エネルギー消費の見える化

電気新聞の記事によると、東京エネシスは、バレイキャンパスジャパン(神奈川県藤沢市、飯田秀正会長)、東京レーダー(横浜市、加藤浩社長)と共同で、消費電力状況などを常時監視する電力計「ZBワットセンサー」と「ワイヤレスM2Mノード」を開発した。負荷側に取り付けられたワットセンサーが測定した電力量や最大電力をM2Mノードに送信、ノードに集められた消費電力データを指定のサーバーなどに送信することで、消費状況の「見える化」による省エネ管理を行う。ワイヤレス通信機能、リモート監視機能、リモートメンテナンス機能を搭載し、従来に比べて安価に設置できメンテナンス費用の低減を実現した。
これはいま日本全体の電力消費者が望むようになった、自分がいまどれくらい電気を使っているかを知りたいという、東日本大震災以降に生まれた強いニーズに応えた商品だ。記事には従来のものよりも安価だという記述があるだけで、具体的な価格は出ていない。しかし、業務用などにはすぐ採用できるような価格レンジだろうと予想する。いま日本の電力会社が取り付けたスマートメーターの数は非常に少ないし、取付先の消費者が屋内に取り付けたモニターなどと通信する機能は持っていないから、いずれはスマートメーターと競合するものだろうが、社会的な要請に十分応えるものだと思う。
現在、顧客モニターがフィールド試験を実施中。10月からの量産開始を予定しており、東京エネシスでは機器の販売、設置工事などで年間5億円程度の売り上げを目指している、というからすでにかなりの発注を受けているのだろう。新しい事業分野であるだけに、いかに消費者心理をうまく取り込むかが必要となる。1つのノードで約30台のセンサーが管理可能なため、特に電力負荷の分散したオフィスビルなどでの電力消費状況の把握が低コストで行えるとあるから、個々の電気機器の管理に使うのを想定しているのかもしれない。