効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

奈良で国際会議

9月28日から4日間、約300人が集まる国際会議が奈良公園周辺の民間施設で開催されるそうだ。主会場は寺院管理の文化センター、民営の飲食施設、国立博物館。運営・宿泊関連費は総額で約4千万円で、今年県内で開かれる国際会議で最大だという。民間施設や博物館を国際会議に利用するのは珍しく、誘致促進に向けた県独自の受け入れモデルになりそうだと奈良新聞が報じている。
この会議は国際暗号学会が主催する「暗号ハードウエアと組み込み機器に関する国際会議」で、欧米や国内などの電機メーカーや大学から暗号分野の世界水準の有識者が参加し、ICカードなど暗号を使った製品の安全性について議論するらしい。要するに情報のセキュリティーを論じるということだ。当初東京都内で開かれる予定だったが、東日本大震災の影響で会場を変更することになり、奈良に決まったという。県ビジターズビューローが3年後にこの会議の誘致を提案していたことが貢献している。会期中、奈良国立博物館でウエルカムパーティーを実施するという。よく国立施設が受け入れたものだ。20年ほど前にロンドンにいたとき、企業のパーティーなどが著名な博物館で行われるのを知ってうらやましかったのを思い出す。飲食をするから当時の日本ではまず考えられないことだった。しかし、時代も変わったのだ。参加者も楽しむことだろう。宿泊は奈良市内のホテル。会議は東大寺総合文化センター。昼食は大型飲食施設夢風ひろばを利用する。この発想も面白い。
海外から会議に参加する人は夫妻でくるケースが多い。だから全体のプログラムに夫人が楽しめるツアーなどを組み込むことがきわめて重要だ。いつも東京で会議があるため、同じ観光ツアーにつきあわされて閉口するご婦人方が多いことを知っておく必要がある。9月のシーズンだから、奈良県立文化会館などが先に予約されていたから文化センターになったのかもしれないが、このような会議場があることを広く知らせる効果も大きい。ただ、同時通訳設備などが揃っているかなど課題もあるだろう。宿泊もできれば民宿も組み込んで奈良のおもてなしを経験してほしいもの。秋の奈良を知って、今度は吉野で会議などという連鎖が生まれれば最高だ。決して豪華である必要はない。楽しさと受け入れる人の温かい気持ちが鍵となる。