効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

環境エネルギー政策研究所(ISEP)

今日も午前中東京ビッグサイトへ出かけて、スマートグリッドに関する基調講演を聞いた。本来の会議場を溢れてしまって、テレビ中継をした広い会議場が追加され、自分はそこで聞くことになった。1000人ほどの聴衆が集まるとは、ビジネスチャンスとして考えるものの、どこにビジネスモデルが成立するか見えないからだろう。東京電力東芝の話だけ聞いて、後の予定があったためにIBMの話の前に退席した。東電と東芝、ともに整然とした概念説明はあったものの、国が準備した太陽電池を2020年までに2800万キロワット設置する目標への対応策言及の他には、数字的にどうするかなど具体的な話はなかった。どの企業もどこから取り組んだらよいのか、しばらく暗中模索が続くだろう。
午後から国会議事堂の傍にある憲政会館で開催された環境エネルギー政策研究所(ISEP)の10周年記念講演会。快晴の空を背景にした国会議事堂を見たのは初めてだった。昔大学3回生の時に安保反対デモが国会に乱入し、樺美智子さんが亡くなられた時のことを思い出した。デモに行きたかったが、たまたまアルバイトの家庭教師の日に当たっていたため途中で抜け出していた。下宿に戻ってからデモの詳しいニュースを聞いて、何か時代に取り残されたような気がしたものだ。
ISEPの理事をしている関係で、講演会の最後にお礼の挨拶をするよう依頼されていた。後援会への参加者は約500人。これまでの10年を論議するパネル討議と、これからの100年はどうあるべきかを論ずるパネル討議があった。ともにその道では名の通った方ばかりの話で、1時半から5時までの時間を非常に短く感じた。最後にどういう挨拶をするかは気になったが、議論に引き込まれてほとんど忘れてしまうほどだった。自然エネルギーの導入を促進するための活動は、何回も壁にぶつかりながらも市民出資の風力発電が12基できたなど、目に見える成果を出している。今後はこれをさらに拡充し、日本のエネルギー政策そのものを基本から変える動きを強化しなければならない。自然エネルギー導入についての大きな障壁は、あまりに精緻な電力供給システムが構築されているからだし、自然エネルギー全体に事業性を与えようとしない政策だと思うが、あるパネリストも指摘したように、政策を変えるだけの中間組織としての市民意識が育っていないのが基本的問題だろう。