効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

大阪府が全道路灯をLEDに

大阪府は2009年度から数年かけて、管理する約23,000本の道路灯を全面的に発光ダイオード(LED)照明に切り替える方針を固めたそうだ。大阪を環境都市にしようとする橋下知事の意向も入っているのだろう。全国の自治体で初の本格導入という。
道路照明は水銀灯とナトリウム灯が主流だが、水銀灯の寿命は3年程度、ナトリウム灯は4年程度であるのに対し、LED灯は10年以上と資料が出されている。消費電力は水銀灯を100とすると、ナトリウム灯は40〜55、LED灯は25〜40というから、電力消費が減って府の経常支出も減るし、取替の労務費も下がることになる。いままでLED照明器具の価格が高かったが、最近急速に下がりつつある。LEDは半導体だから、ムーアの法則も適用されるかもしれない。この法則は元々半導体の集積度が幾何級数的に高まるという経験則を示したものだが、これをコスト効果で表現すると価格が18ヶ月毎に半分になるということを意味する。その通りには行かないかもしれないが、最近の価格低下は驚くほどだ。最近では水銀灯並みの一基10万円台の製品も登場しているという。
LED照明は大企業だけでなく、府内の中小・ベンチャー企業開発を手がけている。府は照明の全面的な切り替えで、人件費も含めれば30億円以上の需要創出効果があるとしているようだ。ただ、メンテを請け負っている企業は、取替需要が大きく下がるから、それに備えた事業の見直しをしなければならないだろう。