効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

昨日の話題にコメントが

takuya さんから次のようなコメントをいただいた。
燃料電池自動車は、水素ステーションのネットワークが鍵である事は確かですね。これについては、業界団体のFCCJから意見を取り纏めて政府にも提示していると思います。それによると、先ずは水素ステーションから、というのがシナリオです。しかし、燃料会社も慈善団体では無いので、鍵になるのは政府補助ですよね。ただ最近は、環境問題との関係もあり、可能性は高くなっているのでは無いでしょうか。
電気自動車の蓄電池の技術開発について、さらりと書かれていますが、セミナー等で専門の技術屋さんに聞くと、航続距離を伸ばすのはなかなか難しそうですよ。航続距離160kmや200kmと言っても、エアコンやライト等を使ったら、かなり落ちますからね。実際に乗っていたら、いつ止まっちゃうのか、という強迫観念に駆られると思います。都心部在住の方のセカンドカー程度だったら良いかもしれませんが、田舎の方では難しいのでは?』
水素は電気と違ってどこにでもあるものではない。燃料電池(FC)自動車のために水素供給ステーションをあまねく田舎にまで設置するのは大変な資金が必要となる。それも(FC)自動車が普及する前にできていなければならないのだから、ステーションとFC自動車両方に巨額な補助を出さなければならない。しかも同時並行に電気自動車へも当面補助が必要だ。とすればどちらかの選択になる可能性が高い。そして、米国がどちらに向かいそうかも影響するだろう。
おそらくプラグインハイブリッド自動車(PHEV)が先行するから、当面充電ステーションが田舎になくても済む。電気自動車(EV)は蓄電池の容量に当面制約があるので、100〜160キロメートル程度しか走れないと言われているが、高速充電でなければ田舎でも充電は可能だ。100ボルトで充電できる設計になっている。田舎に住む人はPHEVを選択するだろうし、当面はそのほうが価格は安いだろうと思う。その組合せができるし、EVの航続距離が小さいといっても、家庭用の場合一日100キロ走る必要がある車の比率はかなり低いはず。
日産のゴーン社長が株主総会で、EVは現在の車と同じ程度の価格で出すと言明した。燃料電池車については誰もそのような宣言はしていない。FC自動車は難しい局面にかかっている。環境の面でも当面は化石燃料から水素を作らざるを得ないから、地球温暖化対応という側面ではあまり有効な方策ではないだろうと思うがどうだろうか。FC自動車の場合水素を作るために必要な化石燃料の量と燃料電池発電効率を考える。EVの場合充電に必要な電気を作るための化石燃料の量が問題だろう。EVは蓄電池の充放電効率は関係するが、電気モーターの駆動効率はおそらく90%位だろう。そしてFC車も電気モーターを使うからここは同じことになるのだろうか。