効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

電気自動車

東芝が1.5分で充電できる電気自動車用リチウムイオン電池を開発したと今日報じられたが、電気自動車をめぐる開発競争が激しくなっている。まもなく三菱自動車がiMiEVというブランドの小型電気自動車を発売するのを、電力会社が業務用として大量に購入するとも報じられている。電力会社の場合には自社の系統に重荷になるような使い方はしないだろうが、他企業や一般家庭が電気自動車を購入した場合、電池の充電がどのように行われるかによっては系統から見ると重荷になる負荷となることも考えられる。また、既存の家屋に電気自動車が置かれて充電しようとすれば、充電に必要な電力は大きいから、その家の配線を変更しなくてはならないかもしれない。また、充電設備は200ボルトを使うだろうから、それをガレージに追加しなくてはならない。そして必要があれば昼間でも充電することもあるだろう。そうすれば昼のピークを押し上げることになる。深夜電力料金を適用して夜11時以降に充電してもらうように誘導しても、高い料金でもよいから充電しなければ車の役割を果たせないとすれば、それを阻止することはできないだろう。また、近所の太陽電池からの電力で充電したいという希望も出てくるかもしれない。そうなると昨日書いたスマートグリッド機能が導入されなければなるまい。
プラグインハイブリッドを含めた電気自動車と系統との関係、利用者の建物設備への影響などをいまから検討しておかなくてはならないだろう。友人のエイモリー・ロビンスが率いるロッキーマウンテン研究所は、多くの関連企業を招いてこれを議論している。それも初期段階から20年先くらいまで見通して実際のアプリケーションがどのようになるか、標準化や規制の動向も踏まえて論じている。日本もこのような研究に早く着手するべきだろう。