効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

大規模太陽光発電

関西電力が堺地区に1万キロワットの太陽光発電設備を建設するのに続いて、シャープが1万8千キロワットの太陽電池を設置すると発表しています。関西が炭酸ガスも排出せず、しかも放射能や事故のリスクがゼロの中規模電源ができるのは嬉しいことです。セルの製造コストもこれから下がるでしょうし、近隣の大工場の屋根にも設置すれば、10万キロワットの設備くらいすぐできるでしょう。
今回の2つの設備に国の補助金が出されているのでしょうか。どのような名目にしろ、電力会社とメーカーが作るものに税金を使って補助を出すことがあってはならないでしょう。特に電力会社の場合、発電コストが高くても、需要地に設置されているために送電コストがかかりません。今回は新設のシャープやその関連需要が新しく生まれたものへの対応といえますから、太陽で発電した電力はほとんど送電ロスなしに届けることができますから、全体の系統システムから見ると大きなメリットを出していると考えられます。少し前にも書きましたが、関西電力のコスト試算を知りたいものです。
昨日、アドバイザーをしているマーケティング調査会社が開催した環境とエネルギーを巡るセミナーでパネル討議のモデレーターをしました。その時に太陽電池メーカーの三洋電機さんと、これから自然エネルギーの導入に大きな役割を果たす電気二重層キャパシターのメーカーである指月電機さんのプレゼンがありました。そこで教えて貰ったのは、キャパシターの能力が予想していた以上に進んでいるということでした。上海の電気バスが停留所毎にキャパシターに充電して走っているようです。蓄電池を全く使っていない様子でしたが、だとすると、今後、昼しか発電しない太陽光発電の電気をキャパシターに溜めておいて夜使えるようになるかもしれません。すでに消費電力の少ない小型の街路灯には実用化されているようです。たとえバッテリーと併用するとしても、キャパシターの電気貯蔵容量が増えれば、バッテリーを小型化することができて、バッテリー用の金属類の使用量を減らすことにもつながります。今後の技術開発を見守る必要があるでしょう。
一方ではLEDやELといった消費電力の少ない照明も普及の緒についています。このようなものが組み合わされて削減される電力消費を積み重ねていけば、大型の発電設備を増強する必要も少なくなる可能性もあります。多様な効エネルギーシステムの組み合わせが大きな効果を出すでしょう。