効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

ガスビル食堂

一昨日、英国からの来客と昼食をとるのに、淀屋橋のガスビル最上階にある「ガスビル食堂」を使いました。前から予約して静かなところに席を準備して貰えたので、ゆっくり情報交換ができました。大事なのは食事よりもお互いに話し合うことが、大きな声を出さなくても伝わることでしたので、大満足でした。 
このレストランの名称はなんとなく大衆食堂的です。昭和8年にガスビルができたときに、ガスでも美味しい料理ができることを知って貰うためにできたレストランで、帝国ホテルからシェフを招いたと聞いています。フレンチもイタリアンも、多少の和風も混淆ですが、スープは昔から有名で、病人の見舞いによく使われています。夜はデートに良い場所でしょう。
最近まで大阪ガス直営だったのですが、いまはアウトソーシングされています。その変化の時に大幅な改装がなされましたので、窓ガラスは当然断熱性の高い複層ガラスになっている筈だと思ったのですが、一枚ガラスだったのに落胆しました。しかし、もう一度ガラスを通して外を眺めたときに、そのガラスを通した外の景色が歪むのに気がついて、建築当初のガラスがそのまま使われていることが分かったのです。今の窓ガラスは斜めから見ても歪むことはありません。しかし、このビルができたころの平板ガラス製造技術が幼稚で、窓ガラスの表面が微妙に波打っていたのです。ですから、外の景色が少しゆがむし、時には気泡が入っていることもあります。そのつもりで見直すと、小さな気泡が見える飾りガラスもありました。
ひょっとすると一枚ガラスの外側に熱反射の膜を張ってあるのかもしれませんが、古いものを残すために熱ロスがあるのは仕方がないとしてオリジナルのものを使うことにしたのでしょう。その見識の方が大切だと思います。レストランはエネルギー効率よりも雰囲気です。あらためて自分がいつも主張している効エネルギーだなと思いました。無理をしてエネルギー節減をして、大事なものを失ってはいけないということです。人間はエネルギー節約のために生活をしているわけではないのですから。