効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

東芝の原子力発電建設受注

今日の報道で、東芝が米国で原発4基の受注をしたと出ている。東芝は受注が最終的に決定したとは言明していないようだが、ほぼ確実なのだろう。ウエスティングハウスを買収した成果がでたということだろう。1基あたり110万キロワット級で、2016年から2019年の稼働を予定していると報じられている。
これで米国の原発が次々に建設されるような印象を与えるが、必ずしもそうはならないだろう。特に来年になって新しい政権が米国に生まれると、どちらの政党が政権をとっても、現在の原子力発電推進の政策が見直されることは確実だからだ。米国のように広大な土地を持っているところでも、運転した後に出てくる高度の放射能を持つ燃料廃棄物を最終処分する場所が決まっていないのだから、どんどん建設して良いと言うことにはならないはずだ。
とはいえ、アジアにも同じように原発が建設されることも確かだ。地震国である日本は核燃料廃棄物の最終埋め立て地をおそらく海外に求める以外に方法はない。地殻の安定している国に原発を建設する代わりに、最終処分場も一緒に建てて、日本がそれを利用できるように交渉する必要があるのではないか。そうしないと、いま動いている原発すら運転を継続することはできなくなる。
しかも、日本の原発のほとんどが、地震に対して設計が十分対応していないということも報道されている。それでも原発地球温暖化防止の唯一の方策だとして推進するのが可能だろうか。今日は北陸電力原発が運転開始後にまた異常が起きて停止した。このようなことが起きる可能性はどの原発にもある。安全を強調するほど止まる確率は高くなる。原発依存の基盤は危ういと言うべきだろう。