効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

インドネシアから看護師など

厚生労働省が日本とインドネシアが今年夏に署名した経済連携協定EPA: Economic Partnership Agreement)に基づいて、当初2年間で看護師や介護福祉士を1,000人受け入れる方針を決めたと報道されている。日本の国会での協定承認後2008年度にも受け入れを開始するという。看護や介護分野の人手不足の解消がねらいであることははっきりしているが、うまく根付いて拡大発展してほしいと願うものの、インドネシアイスラム教の国であることを考えると、日本人が気づかない宗教的な違いで深刻な問題が発生しないか少し心配している。
昔、前職で国際関連の仕事をしていたときに、インドネシアから研修生を受け入れたことがある。その時、訪問先では可能な限り別室を用意してカーペットを敷き、予めメッカの方向も調べておいて、彼らがお祈りをすることができるようにしたことを思い出す。しかし、そのお祈りの時間をとることが、研修先ですんなり受け入れられたわけではない。何となく無駄な時間を用意しているように言われたこともある。インドネシアイスラム教はあまり厳格ではないと言われるが、彼らの宗教観は生活の一部になっているから、それを当たり前のものとして理解するには日本人の経験が不足している。お祈りもあるが、ラマダンの時期はどのように過ごさせるのだろう。日本へは働きに来たのだから日本の風習に従うべきだという周囲の反応に押しつぶされないと良いのだが。
インドネシアの人とゴルフをしていてお昼を食べたとき、豚肉が入っていないように気をつけたつもりが、スープのだしが豚肉からであったことがある。しまったと思ったが、その人は逆にこちらに気を遣って、小さく残っていた豚肉のかけらだけを取りのけて食べてくれた。注意しているはずが抜けていたのだ。目をつぶって呑み込んでくれたのだと思う。本当に申し訳なかった。
宗教的な信条と日本の職場環境とどのように調和させるか、受け入れ側の認識と配慮がどこまで必要か、よく準備しておく必要があるだろう。
フィリピンからも看護師ら1,000人を受け入れることも既に決まっているが、インドネシアの方が先になるらしい。フィリピンはキリスト教国だからインドネシアからの人に比べれば宗教の違いから来る問題は比較的少ないかもしれない。