効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

カリフォルニアの山火事

いまカリフォルニアで山火事が何カ所も発生し、国家的非常事態になっている。雨が少なく乾燥しているこの地域では毎年山火事がどこかで発生しているが、今年は風が衰えないために消火が難航しているようだ。やっと風も弱まって何とかコントロールできそうだとの報道も見たが、被害に遭われた方にお見舞いの気持ちを伝えたい。
何戸の家が焼けたという報道が主体だが、山林には殆どといって良いほど送電線が走っている。調べてみたら今回の山火事地区には殆ど高圧幹線、それも都心部に供給する重要な高圧線が走っている。おそらく熱で切断されたものもあるはずだが、大規模な停電が起きていないのは、送電管理者が必死になって迂回幹線を選択して電力の供給を止めないようにしているからだろう。送電線がループになっていて、迂回して送電することができるようになっているからこれができるのだが、幹線が焼損したときには供給能力が大きく失われるから、その変動が外部に波及しないようにするのは並大抵のことではないと思う。
そして、山火事が収まった後には、この幹線を修復する作業が開始される。このことはあまり報道されないだろうか、日本の電力会社にとっても他人事ではないはずだ。日本の場合台風で鉄塔が倒れるなどのケースもあるが、今回のカリフォルニアに見られるほど、広範囲で送電線が損傷を受けることは希かも知れない。しかし、気候変動で乾燥が続いて山火事が起きる可能性は従来よりも高いかも知れない。他山の石として参考にしておくべきものだろうか。