効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

東京ガスの新電力事業

大手の都市ガス事業者は揃って4月から新電力事業を開始したが、最大のガス顧客数を持つ東京ガスが、低圧電力の申込件数が40万件を突破したと発表した。7月20日時点での数字では約40万1千件。4ヶ月での数字だから、申し込みのペースは4月以降鈍化しているが、月4万〜5万件当たりで下げ止まっているとはいえ、年度末までに80万件到達も視界に入ってきた。顧客接点をガス供給事業の中で育ててきたのが有効に働いているのは確かだろう。だが、東京電力パワーグリッドが、スマートメーターで集めた顧客のデータが、新しく顧客を得た東京ガスなど新電力に正しく伝えられないという問題が起きているのが、この進展に水を差すことも考えられる。東京電力パワーグリッド(PG)による電気の使用量通知の遅延について、確定値を示すことが難しい顧客と7月末から協議を始めると発表している。前年同月もしくは当年前月の使用量のうち、少ない方を当月の使用量として確定するよう提案。顧客が了解すれば、料金を精算するという。だがこれが東京ガスの責任で起きたことではないと言うことを顧客に説明するのには大きなエネルギーが必要だろうし、顧客の信頼を失いかねない。東京電力からの切り替えを躊躇する顧客も出てくるだろう。東京電力PGはまだ、いつデータ収集が正常化するか発表していないが、社会問題となる、あるいは、訴訟になる可能性もある。