効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■地熱の利用

日本は世界有数の火山国であり、地熱発電潜在的な発電能力は2,300万キロワット強と、米国やインドネシアに次いで世界3位の規模があるといわれている。 一方、国内の地熱発電設備容量は20年時点で50万キロワット強と、大型の原発1基にも満たない水準であり、ここ10年ほどはほぼ横ばいとなっている。

その原因なっているのが、適地が国立公園や自然公園の中に集中しており、発電所の建設が難しい場合が多いという点が1つ。また、地中から大量の熱水をくみ上げることによる、温泉源への影響も考慮する必要がある。そしてこうした事前の調査や調整、さらにその後の発電所の建設工事にも多くのコストを要するといった点が挙げられる。

このような地熱発電のさまざまな課題を解決できる可能性がある新方式の発電システムを、日本のベンチャー企業(ジャパン・ニュー・エナジー)と京都大学が開発し、実証に成功したということだ(JNEC方式)。一般的な地熱発電システムのように地下から温泉水をくみ上げるのではなく、地上から送り込んだ水と地中熱を利用するのが特徴のシステムとなっている。地下1,450メートルまで埋設した「二重管型熱交換器」の中で、地上から加圧注入した水を地中熱によって温め、液体のまま高温状態で抽出する。次にこの高温となった液体を地上で減圧して一気に蒸気化し、タービンを回すことで発電するという仕組みになっている。

温泉水を利用する一般的な地熱発電の場合、揚水管の内部などに不溶性成分が析出・沈殿し固形化するため、メンテナンスや交換が必要になる。加えて地下の蒸気や熱水が枯渇しないようにするため、発電に使用した熱水を地下に戻すための還元井の設置も必要だ。だが、温泉水を利用しないJNEC方式であれば、こうしたコストも大幅に削減できるという。

この方式による設備の実証試験が、大分県玖珠郡九重町に建設した「水分発電所」で実施されているが、性能向上へ向けた技術開発を進めるとともに、大規模化も図る計画だ。現在は24kW程度の出力を、2025年をめどに3万kW(キロワット)にまで拡大するとしている。この方式であれば温泉事業者の反対も出ないだろう。

 

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