効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■養殖昆布でCO2吸収

ガスエネルギー新聞で紹介されたものだが、北海道ガス函館市と「協同のまちづくりに関する協定」を締結している。それには、7分野18項目があったが、このほど8分野23項目に増やし、その中で「カーボンニュートラルの実現」が新しく加わったとのことだ。その項目の具体的内容は、函館が日本一の生産量を誇る、養殖昆布を活用した「ブルーカーボン・オフセットの実証実験や再生可能エネルギーの普及」に取り組むというもの。

ガス事業は燃焼すると炭酸ガスを排出するガスを供給しているだけに、それを何かの形で相殺する事業イメージを作りたかったのだと思う。函館市としては、エネルギー関連ということで,地域の有力事業である北海道ガスと組むことで,実績を示せるとの思惑もあったと思う。また、地域の特産品を地球温暖化対応に向けて有効に使うことを具体的に示すことが市の行動力を具体的に示し、地元企業と連携することを市民に示すという効果を出そうとする気持ちもあったに違いない。

最初に手掛けるのは、養殖昆布のCO2吸収に関する収支モデルを具体化することのようだ。昆布の全国に出まわる量の9割を北海道が占めており、その内函館産が2割でトップシェアを占めている。養殖昆布は、ロープに天然昆布の種(根部分)を結びつけ、そこから垂れ下がる形で養殖し、そこから出る葉の部分がCO2を吸収する。昆布の養殖には、その前段階として、天然昆布が元気に育つ藻場の再生が要となるようだ。大学等の研究機関と連携して、CO2吸収価値の可視化・数値化を行いながら、養殖施設を確保し、漁業関係者の協力を得て、適切な再生方法を確立しようとしている。

藻が吸収するCO2は海水からだから、CO2含有量の減った海水に空気中のCO2が溶け込むという、2段階の行程となるだけに、吸収量の具体的な把握手法や藻の繁殖条件などといった、数値化するのがかなり難しい事業となる可能性もあるように思える。それを客観的な条件として示せるようになれば、他の事業者にも手法として伝わりやすくなる。ぜひ順調な結果を出してほしいと思う。ただ、自然条件という、年々変化するものも相手になるだけに、この事業は簡単に進めることは難しいだろうと思う。

 

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